コモンの再生
新しいあいむほーむの計画において、テーマを「コモンの再生」としました。
「コモンの再生」は、内田樹氏の本の題名でもあり、私が、興味を持ったテーマだったので、新生あいむほーむでも、採用したかったテーマです。内田樹氏の趣旨は、こういう感じです。大昔、例えば縄文時代、人間は、共同生活をし、家は、それぞれ個別の建屋を持っていたけれど、農耕や狩、調理や食事という共同の作業、行為を持っていました。ある頃から、人間は、「囲い込み」と言って、ここからこっちは私の土地というように、所有を主張し、それを境に、人間の関係性が疎になっていきます。今では、都会では、隣の人がどんな人で何をしているかも感知していません。そんな時代になってきた今こそ、もう一度、共同の行為(コモン)を取り戻すべきというのが、氏の主張だと思います。
ゴリラの生態で著名な、京大の総長、山極寿一さんの著書によれば、コミュニケーションの重要な要素は、「共感」であるとします。共感の中でも、同じ釜の飯を食うという、いわゆる「食」による共感、「共食」を彼は、大事な要素として提案されています。そんな、いろんなアドバイスをもとに、私たちは、あいむほーむとしての、「コモンの再生」を模索していきたいと思っています。
あいむほーむが、今まで、ニュージーランドでやってきたのは、「有機生活楽習宿」という共同生活で、勉強会をするということでした。その勉強会を通じて、通じ合える人たちとは、「共感」が持てたのではないかと思います。そんな「有機生活楽習宿」の延長線で、これから何ができるか、そして、それが「コモンの再生」を実現できるか、それが、目下の課題です。コテージが完成したので、早めに「有機生活楽習宿」を始めたいと思います。その中から、これからの「コモンの再生」を見つけていきましょう。興味がある方は、いつでも連絡ください。