原点に戻る
なぜ、人は病気になるのか。なぜ、いつまでも貧困が減らないのか。なぜ、人間は戦争を 起こすのか。なぜ、私たちは幸せ感が薄いのか。そろそろその姿が見えてきたような気が します。それならば、そういう問題が消えるような生き方・暮らし方をすればいいので す。それが有機生活。
有機生活庵「あいむほーむ」は、有機生活を考える場所。原点に還る。「I’m home.」で す。
有機生活は、私たちの造語で、オーガニックな食べ物で暮らしましょうということではなく、私たち の生き方・暮らし方をもっと暖かい人間的なもの(=有機的)にしようという提言です。
有機という言葉を聞くと、ほとんどの人は、反射的にオーガニックの野菜や農業を思い浮 かべると思いますが、この有機生活で使っている「有機」の意味は、本来の有機が持って いる意味です。有機という言葉には、無機的でない、血が通った、生きている、繋がっ た、などのイメージがありますが、それらを総合した生活、つまり言葉を変えると「人間 的な」生き方をしましょう、という提言なのです。
私たちの暮らしは、産業革命以降、大きく変わりました。そして、20世紀に入り、その スピードは大きく飛躍し、コンピュータやインターネットの発明で、今までになかった機能を享受することができるようになりました。しかし、その一方で、私たちの健康、人間 関係、幸福感も大きく影響を受けることになります。
今の社会は、さまざまな機能不全を抱えるようになってきました。肉体的な健康機能不全 だけでなく、精神的健康、家族の関係、社会における人間関係、経済的貧困、など。医学 は進歩しているとほとんどの人が信じていますが、医学が進歩すればするほど病気が増え ているのが現状です。
これらの機能不全は、私たちの生き方・暮らし方に対する基本的な考え方に問題があると 考えるのが、よさそうです。より便利なもの、よりビジネスになるものを求めることは、 私たちの健康にマイナスになるものも生み出してきました。また、人より豊かになりた い、人より幸せになりたいという考え方が競争を生み、それらがいじめや引きこもり、不 登校を生み、精神的障害などを社会に蔓延させるようにもなってきたのです。科学信奉が 自然から私たちの生活を遠ざけることにつながってきたのも皮肉なことです。
今、私たちは、もう一度原点に立ち返って、生き方暮らし方を考える時期に来ているので す。