先日、佐那河内の役場の方に案内していただいた時に、佐那河内は、徳島県で唯一の「村」だという話が出たので、「村と町の一番大きな違いは何ですか」と尋ねました。彼は、即座に答え、「それは自治です。」と言ったのです。私はこれを、町は、国からも大きなお金を得られる組織である代わりに、自治の権利が弱いということかなととったのです。間違っているかも知れません。

自治って何でしょうか。自ら治めるということですが、それは、どういう意味があるのでしょうか。これは、自分の思い通りに生きる、つまり、自分を保つということですね。人から言われる通りに行動したり、生きたりするのは、「自治」ではなくなります。日本という国なんぞは、自治はないに等しい。これは、個人にも言えることです。私たちは、どんどん監視と管理を強化され、自分で行動の判断をする自由を奪われています。テレビという回覧板で言われる通りに行動するのです(コロナで実証済みですね)。ベーシックインカムが実施されたとき、一番懸念されるのは、このことですね。地方自治体と同じで、お上からお金を貰えば、お上には逆らえません。

共産主義が全体主義と言われるのは、個人の自治、すなわち自由がないということです。1000年の歴史をもつ村をキープし続ける佐那河内の村に、日本の未来を託したい気持ちを持ちました。形や大きさではなく気持ちが大事、「自治」という言葉に、その心意気を感じたのです。日本よ、自治を取り戻せ。